今回のイチオシ事例は、リサイクルトナーの製造・販売や

 

ペレットストーブ・薪ストーブの製造・販売を行っている

 

「株式会社 奥美濃プロデュース」さんです。

 

 

 

平成26年度補正ものづくり補助金を用いて取り組んだ

 

ペレットストーブ開発の取り組みを中心に、

 

総括部長の中川剛志さんに、

 

支援専門員の小寺弘剛が取材させて頂きました。

 

 

 

 

 

当社概要

奥美濃プロデュースさんは、リサイクルトナーの製造・販売、

 

ペレットストーブ・薪ストーブの製造・販売、

 

農場の運営及び青果の販売、飲食店の運営を行っています。

 

 

 

自然豊かな郡上市白鳥町に立地し、

 

「大いなる自然に感謝し、環境改善に努め、

 

パイオニアを目指して、製品の品質を向上します」を経営理念に、

 

上記の事業を通じて、奥美濃地域の地域活性化および

 

地球環境に貢献することを目指しています。

 

 

 

補助事業の取り組み経緯

奥美濃プロデュースさんは、従来のリサイクルトナーの製造・販売に加えて、

 

2013年より、「G-Place」（G＝郡上）の看板を掲げ、

 

ペレットストーブと木質ペレット燃料の代理店販売を行ってきました。

 

 

販売代理店として、様々なメーカーのストーブを取り扱ってきましたが、

 

よりお客様のニーズを取り入れたストーブを提供したいという思いが高まり、

 

自社オリジナルのペレットストーブを開発に取り組むことにしました。

 

 

開発における課題の一つ目が、停電時の事故リスクの低減です。

 

従来品においては、ストーブの使用中に停電が起きた場合、

 

強制排気の機能が停止することで、

 

炉内に煙が充満したり、煙が漏れ出したりして、

 

一酸化炭素中毒などの事故が発生するリスクがありました。

 

 

また、暖房能力向上の他、燃料購入やメンテナンスなど

 

アフターサービス面での利便性向上も課題となっていました。

 

 

社内には様々なメーカーのペレットストーブや薪ストーブが並んでいます。

 

補助事業の概要

平成26年度補正ものづくり補助金を活用し、

 

上記課題を解決するため

 

自社オリジナルのペレットストーブ開発に取り組みました。

 

 

まず、停電時の事故リスクを低減させるために、

 

「停電時安全消火装置」の開発に取り組みました。

 

 

具体的には、補助バッテリー（UPS）を内蔵し、

 

停電後も1時間は運転を継続できるようにしました。

 

また、1時間以上停電が続いた場合にも、

 

自動的に安全消化モードに移行されるようになっています。

 

 

暖房能力の面では、燃焼炉と扉の材質の変更を行いました。

 

ペレットストーブの炉壁には加工しやすい鉄材を使うことが一般的でしたが、

 

開発製品においては、燃焼炉と扉に蓄熱性の高い鋳物を採用しました。

 

これにより、蓄熱量が大幅に増加し、暖房能力の向上を実現しました。

 

 

 

ペレットストーブの開発と並行して、燃料購入やメンテナンスなど

 

アフターサービス面での利便性向上にも取り組みました。

 

 

具体的には、購入者データベースの整備と、

 

WEBを用いた燃料注文、メンテナンス案内や依頼が

 

可能となりました。

 

 

ペレットストーブの燃料（木質ペレット）は、

 

1シーズン１トン程使用する方もいますが、

 

リサイクルトナーで培った配送網を活用して、

 

中部・北陸地方を中心に、全国に

 

安定した供給体制を確保しています。

 

 

また、ストーブを安全に使用してもらうために、

 

日常の点検に加えて、

 

1年に1回程度のフルメンテナンスを推奨しています。

 

当社から定期的な案内が届くため、

 

メンテナンス時期を忘れることもありません。

 

 

現在では、LINEを用いて、

 

燃料注文やメンテナンスの依頼を

 

手軽に行うことができるようにもなっています。

 

 

 

 

補助事業の成果

補助事業を用いて開発したペレットストーブは、

 

商品名「Lucia（ルチア）」として販売が開始されています。

 

 

 

以下のような導入事例についてお聞きしました。

 

導入事例①（郡上市　S様邸）

 

「CAFÉのようなリビングにしたい。」というお施主様のご意向で作られた

新築のリビングにLUCIAを導入していていただきました。

釣り好きの旦那様は、釣りから帰ってきて、

この土間で濡れた道具などを降ろされ、ストーブで乾燥させることも可能となっております。

 

導入事例②（郡上市I様邸）

 

ご自宅をリフォームされる際に導入していただきました。

広いリビングですがLUCIAの暖房能力に魅力を感じていただきました。

LUCIAの暖房能力は35畳程度の広いリビングでも十分に温めることが可能です。

 

 

補助事業終了後の展開

2018年には、ストーブ展示場の隣に、

 

カフェレストラン「G-SQUARE」をオープンしました。

 

 

「G-SQUARE」は、ストーブの展示場も兼ねており、

 

店内のいたるところにストーブが設置されていて、

 

食事をとりながら、気軽に体験することができます。

 

 

「薪ストーブやペレットストーブに対して、

 

敷居が高いと思っている方も多くいらっしゃいます。

 

まずは、「G-SQUARE」で、薪ストーブやペレットストーブの良さや

 

癒しの炎がある暮らしのイメージをして頂けると嬉しいです。」

 

と中川部長さんは言っていました。

 

 

 

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