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来年度の補助金動向

こんにちは。支援専門員の虫鹿真司です。

 

今回(第6回)は、「来年度の補助金動向」についてお話ししたいと思います。

 

事業再構築補助金を始めとした新しい補助金・助成金の公募が開始されると踏んでいたのですが、この記事を書いている3月5日時点では大きな動きがありません。新しい情報が公開されていれば、そのご案内をしようかと思っていたのですが、今回は補助金を取り巻く環境の動きについてお話しします。

 

事業再構築補助金

ご存じかと思いますが、一般枠でも補助上限6,000万円、予算総額1兆円以上と話題沸騰中の補助金です。

 

画像をクリックすると経済産業省のホームページにジャンプします。

 

 

最初のうちは様子を見られる事業者の方が多いかと思っていたのですが、「申請を前提とした問い合わせの数が多くて驚いている」という話を複数の専門家から聞いており、かなり加熱しているように思います。最終的にどれだけの数の申請があるかは分かりませんが、予算額が非常に多いから採択されやすいと考えるのは危険でしょう。

 

 

この補助金には、「建物費(建物の建築・改修に要する経費)が補助対象」という大きな特徴があります。建物の建築を行えば必要経費が1億円を超える事も珍しくないため、補助上限に達する申請案件もたくさん出てきます。

 

 

建物に多額の資金を投じた上で、新分野展開、業態転換、事業・業種転換等を行う合理的で説得力のある計画を作る事ができるかはともかくとして、激しい競争が繰り広げられるのではないかと想像しています。

 

なお、この補助金は認定経営革新等支援機関と事業計画を策定する必要があり、さらに「補助金額が3,000万円を超える案件は金融機関(銀行、信金、ファンド等)も参加して策定する」必要があります。投資額が一定額以上になる場合は、金融機関への説明を早めに行っておきましょう。一般的に決裁に時間がかかるので、締切間近では対応してもらえない可能性があります。

 

 

ものづくり補助金

5次締切分(2021年2月22日締切)より「新特別枠」の公募が開始されており、4次締切までの「特別枠」とは申請要件が若干変化しています。

 

★変更点

・「補助対象経費全額」が、新特別枠の要件に合致する投資である必要がある。
 (前回までの特別枠は「全体の6分の1以上」でした。)
・小規模事業者の加点が廃止。(補助率引上措置は継続)

 

次回の6次締切分(2021年5月13日締切)からは政策面の審査項目が若干変わっています。応募を検討されている方は公募要領をご覧くださいませ。「事業連携性」と「イノベーション性」というテーマが加わっています。

 

クリックすると6次締切分の公募要領概要版が開きます。

 

 

なお、新特別枠の原資は「令和2年度第3次補正予算」であり、新たに2,300億円が用意されています。(IT導入補助金、小規模事業者持続化補助金の新特別枠と共通の予算)

 

今年度実施された特別枠の総予算額(1,700億円)よりも原資が多く、事業再構築補助金という大型補助金もあるので、来年度は採択されやすくなるといいですね。

 

 

小規模事業者持続化補助金

小規模事業者(製造業その他の業種に属する事業を主たる事業として営む商工業者であり、常時使用する従業員の数が20人以下、一部の業種においては5人以下の事業者)が販路開拓のために活用できる補助金です。

 

今年度は、感染予防に必要な設備や備品に対して全額補助(上限50万円)されるという「事業再開枠」に注目が集まりました。特別枠だけでなく一般枠にも事業再開枠が付与されるのが特徴で、換気機能付きクーラーや空気清浄機などの高額家電を目的として申請される方も少なからずお見掛けしました。

 

 

来年度の新特別枠も本体の補助上限金額と補助率は変わりませんが、事業再開枠に該当する部分の旨味が下記のように少なくなっています。

 

★変更点

・感染防止対策費は補助対象経費のうち4分の1が上限。(感染防止対策費に対する補助金額は最大で25万円)

・全額補助ではなく、補助率は4分の3。

 

クリックすると6次締切分の公募要領概要版が開きます。

 

 

3月中に公募開始予定なので、近いうちに詳しい情報が発表されるはずです。

 

これまでは、「特別枠+事業再開枠」で最大150万円の補助金でしたが、新しい制度では最大でも100万円です。なお、持続化補助金の一般枠の他、新特別枠が追加となっており、事前に補助対象要件を確認することをお勧めします。

 

 

新しい施策への対応方法

3月中に多くの補助金・助成金の公募要領が発表される見通しです。

 

今の段階から投資計画の大枠を固めておくと、申請期間が短かったり公募要領の内容が想定外だったりしても、何とか対応できてしまうものです。

 

今後しばらくは、コロナの状況に応じて様々な施策が打ち出される可能性が高いので、事前準備と情報収集をしっかりと行ってチャンスを逃さないようにしていただければと思います。

 

 

 

この記事についてもっと詳しく知りたい!という方は、G-Club事務局までお問い合わせ下さい。

 

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