G-Clubラーニング
HOME › G-Clubラーニング
ISOマネジメントシステムとは?
こんにちは。支援専門員の小寺 弘剛(こでら ひろたけ)です。
今回より、ISOコンサルタント/ISO審査員としての経験を基に、 ISO(マネジメントシステム)についての考えを連載させて頂きます。
ISOの新規認証取得をお考えの事業者様はもちろん、認証取得から長い期間が経ち、活動の形骸化やモチベーション低下に悩んでいる事業者様にも振り返って頂きたい内容です。
第一回は、「ISOマネジメントシステムとは何か?」をテーマに掲載させて頂きます。
ポピュラーなISO9001やISO14001の他、最近ISO化されたISO45001、HACCP義務化で話題のISO22000など、ISOマネジメントシステムの全体像について解説します。
その他、ISOや経営管理手法に関する
掲載記事は、コチラからどうぞ。
ISOとは?
ISOとは、スイスのジュネーブに本部を置く非政府機関 International Organization for Standardization(国際標準化機構)の略称である。
ISOの主な活動は国際的に通用する規格を制定することであり、ISOが制定した規格をISO規格という。
ISO規格は、国際的な取引をスムーズにするために、何らかの製品やサービスに関して「世界中で同じ品質、同じレベルのものを提供できるようにしよう」という国際的な基準であり、制定や改訂は日本を含む世界165ヵ国の参加国の投票によって決まる。
ISO規格は、大きく以下の2種類に分類できる。
◆製品(サービス)そのものを対象とする規格
例)非常口のマーク(ISO7010)、洗濯表示(ISO3758)など
◆製品(サービス)を提供する組織のマネジメントシステムを対象とする規格
例)品質マネジメントシステム(ISO9001)など
ISOマネジメントシステムとは?
マネジメントシステム(MS)とは、会社など組織が達成すべき目標を定め、その目標を達成するために組織を適切に管理するための仕組みである。
ISOマネジメントシステム規格とは、当該管理方法の国際規格である。国や地域、会社ごとに異なる管理方法を標準化するために、一定のガイドラインを示している。
当該規格に準拠した経営管理を行うことで、効率的な目標達成や、他社・他国との取引や協業の円滑化の効果を期待できる。
ISOマネジメントシステムは、大きく以下の2種類に分類できる。
◆分野別のマネジメントシステム:ISO9001(品質)、ISO14001(環境)など
◆業種別のマネジメントシステム:ISO22000(食品安全)、ISO13485(医療機器)など
ISO認証制度とは?
ISO認証制度とは、外部の第三者である審査機関により、自社マネジメントシステムの審査・認証を受けることである。
(1)ISO認証制度の意義
ISOマネジメントシステム規格は、経営管理を上手く行うためのガイドラインであり、第三者(審査機関)による審査・認証を受けるのは必須ではない。
実際に、自らISOマネジメント規格を守って管理していることを宣言する「自己適合宣言」という方法も存在する。
それでも、多くの組織が認証制度を利用している理由には、以下のようなものがある。
・利害関係者でない第三者の公平・公正な判断による審査を受けることで、取引先や消費者からの信頼を向上させることができる。
・第三者の厳しい目が入ることで、慣れ合いを防止し、マネジメントシステムの有効性を高めることができる。
(2)ISO認証制度の関係機関
ISOの認証に関わる機関は、以下の通りである。
◆認定機関
・国際標準化機構に加盟し、審査機関を認定する。
・一つの国に一つである。
例)JAB(日本適合性認定協会)、ANAB(米国適合性認定機関)、UKAS(英国認証機関認定審議会)など
◆審査機関
・認定機関から認定を得て、企業に認証を行う。
・日本国内に、70社以上ある。
・他国の認定機関(ANAB,UKASなど)の認定を得て、日本国内で活動する審査機関もある。
・他国の企業に認証を与えることもできる。
今回の内容は、いかがでしたでしょうか?
次回は、「ISOの規格要求事項とは?」をテーマに掲載させて頂きます。
掲載内容について、もっと詳しい事が知りたい、
という方は、G-Club事務局までお問合せ下さい。
お問合せはコチラ
※当サイトの内容、テキスト、画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます。