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ISO内部監査のポイント②~テクニック編~
今回のG-Clubラーニングは、「ISO内部監査のポイント~テクニック編~」をテーマに、
支援専門員の小寺弘剛(こでら ひろたけ)がお送りいたします。
ISO認証取得事業者様ならば、必ず行っている内部監査。
しかしながら、形式的なチェックを行っているだけで、
業務改善効果など実務上のメリットを感じられないという
事業者様も多いのではないでしょうか?
そこで前回から引き続き、
ISO内部監査成功のポイントを考えます。
(前回記事はコチラ⇒ISO内部監査のポイント①~マインド編~)
2回目の今回は、テクニック編と題しまして、
内部監査成功のために最も重要なポイントである
“情報収集技法”について解説します。
内部監査を成功に導くためには、
現場確認やヒアリングなどの情報収集を、
いかに効率的に行い、
いかに改善につながるような問題を発見するか
が最大のポイントとなります。
ISO認証取得事業者様はもちろんのこと、
業務監査や取引先監査など、ISO以外の監査活動や
社員や部下の業務遂行状況や目標達成度合いの確認などにも
ご参考にして頂けますと幸いです。
※過去の関連記事は、コチラからどうぞ。
その他、ISOや経営管理手法に関する
掲載記事は、コチラからどうぞ。
目次
クローズドクエスチョンとオープンクエスチョン
質問には、大きくクローズドクエスチョンと
オープンクエスチョンの2種類があります。
内部監査の様子を確認させて頂くと
よく、クローズドクエスチョンに偏っているなと感じることがあります。
・(質問者)「○○○○を行っていますか?」⇒(回答者)「はい」
・(質問者)「○○○○の記録はとっていますか?」⇒(回答者)「はい」
といった具合です。
しかし、このようなクローズドクエスチョンだけでは、
ルールの遵守状況確認(=適合性審査)はできても、
業務の生産性確認(=有効性審査)は難しいです。
・「○○○の業務はどのように進めていますか?」
・「なぜ、そのように進めるのですか?」
・「○○業務の中で、発生したトラブルには、どのようなものがありますか?」
など、オープンクエスチョンを意識的に行うことで、
仕事の進め方の問題点や現行のルール自体の問題点といった
将来の改善につながる問題点の発見を促進できます。
情報収集フレームワークの活用
監査における情報収集の際には、
一つ一つの業務(プロセス)を多面的に確認すると、
隠れた問題や改善すべき課題を発見しやすくなります。
多面的に確認・評価するためには、
以下のような考え方(フレームワーク)を用いることが有効です。
情報収集フレームワーク①:5W1H
5W(Who、When、Where、What、Why)1H(How)を用いて、
質問や情報収集を行います。
5W1Hは汎用性が高く、様々な情報収集に幅広く活用できます。
情報収集フレームワーク②:PDCAサイクル
PDCAサイクル(Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善))
の流れにしたがって質問や情報収集を行います。
特に、品質目標や環境目標の取り組み確認に有効です。
情報収集フレームワーク③:プロセスアプローチ
業務プロセスを7つの視点に分解して、質問や情報収集を行います。
特に、具体的な業務手順の確認や現場監査に有効です。
今回の内容はいかがでしたでしょうか?
今回の内容を参考に、
形式的なチェックから脱却し、
業務改善効果など実務上のメリットを得られる
内部監査を実施しましょう。