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「暮らし」をつくるキッチンメーカー(株式会社 藤岡木工所)

こんにちは。支援専門員の小寺弘剛(こでらひろたけ)です。

 

 

今回、ご紹介するイチオシ事例は、オーダーキッチンを製造・販売している

株式会社 藤岡木工所」さん です。

 

 

今回は、代表取締役社長の藤岡功さんに取材させて頂きました。

 

           <社長の藤岡功さん>

 

 

当社概要

当社は、1932年創業、88年の歴史を持つ木工所です。

「F-FURNITURE」というブランド名で、

天然木の無垢材にこだわったオーダーメイドキッチンを製造・販売しています。

 

 

2020年10月には、東京都江東区清澄白河に、

新たなショールーム「F-FURNITURE Tokyo」をオープンしました。

 

 

 

 

キッチンだけでなく、「暮らし」をつくる

 

“オーダーキッチンを通じて、

集う、つくる、しゃべる、食べる、元気になる。そして思い出となる。

私たちは、そんな居場所をつくりたい“

 

これは、当社が最も大切にしている考え方です。

 

 

当社は、キッチンの「モノ」としての品質はもちろんのこと、

それ以上に、キッチンがつくり出す「暮らし」を大切にしています。

 

 

それは、家族がキッチンに集い、話し、料理をつくり、食べる。

そのような中でつくり出せれる家族の元気、思い出。

そういうものこそが、自社で提供すべき価値だと考えているのです。

 

 

この理念を追求しているが故に、オーダーメイドであることに、特にこだわっています。

家族の「暮らし」が一つ一つ違うように、

キッチンもそれぞれの家族に合わせてつくられるべきだと考えているのです。

 

 

          <チークを使用したキッチン>

 

 

       <ブラックチェリーを使用したキッチン>

 

 

          <オークを使用したキッチン>

 

 

 

補助事業の取り組み

平成25年度補正ものづくり補助事業では、

パネルソー、スライドソー、バンドソーを導入しました。

 

 

オーダーメイドにこだわるが故に、加工には高度な技術が求められます。

キッチンの扉、取っ手、それぞれのデザインが顧客ごとに異なるために、

受注ごとに新たな技術的な挑戦が必要です。

 

 

しかし、当社は、顧客からの「こういうふうにしたいんだけど」という希望に、

NOと言ったことはありません。

 

 

顧客ごとの個別のニーズに応え続けるために、

加工技術を常に進化させ続けています。

 

 

平成25年度ものづくり補助事業の取り組みもその一環であり、

特に曲線加工の加工技術が大幅に向上しました。

 

 

その後も、NCルーターの導入やパネルソーの増設など、

継続的に新たな設備や新たな加工技術を導入し続けています。

 

 

 

<補助事業導入設備:(上から)スライドソー、パネルソー、バンドソー>

 

 

イベントで、「暮らし」を体感する

さらに、当社が提供する価値である「暮らし」を体感してもらう工夫が、

当社が主催する各種のイベントです。

 

 

新型コロナウイルスの影響により、直近では、開催中止などもあったものの、

天然木を使用した加工体験や、当社ショールームのキッチンを利用した料理教室など、

様々なイベントを開催してきました。

 

 

また、4年前には、本社北隣の土地を購入しました。

そこを「tonari_no_oka」と名付け、

年2回マルシェイベントを開催しています。

 

このマルシェイベントでは、岐阜を中心に様々なクリエイターが集まり、

飲食やアンティーク雑貨、衣料品などを展示・販売しています。

 

 

「岐阜をオシャレで元気な街にしたい」と社長は語ります。

キッチンだけでなく、その周辺の雑貨や衣料品などを含めて、

オシャレな「暮らし」を提案する。

 

そこに、オシャレ好きでこだわりのある人が集まることで、

街が元気で満ちあふれると考えているのです。

 

 

新たにオープンした「F-FURNITURE Tokyo」でも、

クリエイターがギャラリーとして作品を展示するスペースや

撮影スペースなどを設けるなど、その考えが貫かれています。

 

   <当社ショールームのキッチンを使っての料理教室の様子>

 

      <tonari_no_oka マルシェイベントの様子>

 

<3年前には、「tonari_no_oka」に常設ショップとカフェもオープンしました。>

<左:インテリアショップ Le2 doigts  右:カフェ untiers>

 

工場もショールーム

当社では、生産工場もショールームの一部と考えています。

 

 

「見せる」工場を標榜し続けており、

2020年度の新たな目標として「工場のテーマパーク化」を掲げています。

 

 

工場を見学に来た顧客が、わくわくできる。

そして、当社キッチンのある「暮らし」を夢見られる。

そんなテーマパークのような工場づくりを図っています。

 

 

そして、キッチンをつくる社員の笑顔も一つの提供価値の一つだと考えています。

 

顧客が見学に来たときには、手を止めて、揃って笑顔で挨拶をします。

 

そして、社員一人一人が自分の担当する加工内容や加工技術について、

自分の言葉で、顧客に説明します。

 

まさにテーマパークのキャストのようでした。

<生産している社員一人一人の笑顔が見える工夫をしています(当社HPより)>

 

 

 

<見学する顧客が加工内容を理解しやすいように掲示などの工夫をしています。>

 

 

<定位置・定量管理を徹底され、職場は常に整理・整頓されています。>

 

 

  <見栄えだけでなく、業務効率向上につながっています。>

 

 

 

 

今回の内容は、いかがでしたでしょうか?

 

当社の取材を通じて、品質の良い製品をつくる「モノづくり」だけでなく、

ユーザーエクスペリエンスや製品ストーリーなどの「コトづくり」が大切であることを、

改めて実感しました。

 

当社の魅力について、伝えきれなかった部分もありますので、

当社HPもぜひご覧ください。

 

当社HP URL:https://www.fujioka-wood.co.jp/

 

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