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お客様のご要望の一歩先を目指す

レクサス株式会社は、モータスピンドル(加工主軸)の設計・製作に特化したベンチャー企業です。

 

こんにちは。支援専門員の石井です。

今回は、イチオシ事例という事で、各務原市にある「レクサス株式会社」にお邪魔してきました。

 

 

 

 

レクサス株式会社は、モータスピンドルの小型化を独自の強みとして、自社ブランドの小型モータスピンドルを開発し、自動車関連部品メーカーを中心に事業展開を進めてきました。

 

近年では、工作機械メーカーや医療用機械メ-カーへの展開も始まり、順調に売上を伸ばしてこられました。

 

 

レクサススピンドルの特長

 

 

レクサス株式会社は、同社ホームページにおいて、

 

顧客要求仕様の全てに最適な提案を致します。

 

と、宣言されています。

 

レクサス株式会社の橋本社長は、こうおっしゃいます。

 

顧客が望む仕様の一歩先を目指しています。

 

 

つまり、お客様から要求される仕様を満足するだけではなく、その一歩先を目指す開発を進めてらっしゃいます。

 

この事が、近年、順調に売上を伸ばしてこられた一つの要因であると。。。

 

レクサス株式会社が目指すのは、他モータスピンドルメーカーと重複する領域ではありません。
レクサス株式会社は常に自らに問いかけています。

「レクサス株式会社の存在意義と存在価値とは?」と・・・

より細分化され続ける顧客ニーズに対し、モータスピンドルメーカーとしての存在意義と存在価値をもって、何を成すべなのか?何ができるのか?と・・・

その答えの一つは、自社ならびにサプライヤー殿の資産(金型及び治具等)を流用し、より早くより適正な価格に、ご要求のサイズ・重量の範囲内で、実加工負荷及び寿命を計算し、主軸剛性及びモータ特性、制御に至るまで、顧客仕様に可能な限り応えることだと考えます。
レクサスホームページより)

 

 

顧客から提示される仕様書を満足するだけではなく、徹底的に顧客と議論を重ね、顧客が望んでいる仕様の一歩先がどこにあるのかを探り、その一歩先を目指した商品を供給する。

 

それが、レクサス株式会社の一番の大きな特徴です。

 

 

 

始まりは、顧客からの要望

 

ある時。

それまで納入実績がなかった「航空機組立メーカー」から航空機向けのモータスピンドルの開発依頼が届きました。

 

橋本社長は、この依頼を新たな市場に参入するタイミングと判断し、ものづくり補助金を活用する事を決断しました。

 

そして、航空機組立メーカーのご要望を満足し、なおかつレクサス株式会社がモータスピンドルメーカーとしての次のステップに踏み出す為の施策を可能にするべく、ものづくり補助金に応募。

見事、採択され、「航空機産業向けロボット装着用の小型軽量・高トルクの高速モータスピンドル(加工主軸)の試作・開発」に取り組まれられました。

 

 

それまで同社のモータスピンドルは専用機に組み込まれる事が多く、ロボットに組み込む商品は開発していませんでした。

ロボットに組み込むためには、小型軽量を実現しなければなりません。

同時に、高トルクも実現させなければなりません。

 

 

高トルクを実現させる為には、モータスピンドルを大型化する必要があります。

小型軽量を実現させる為には、どうしても高トルクを維持するのが難しくなります。

 

 

当時、レクサス株式会社以外の国内スピンドルメーカーが見積り段階でこのスピンドルの開発を断念しておりました。

レクサス株式会社にとっても、簡単な開発ではありません。

 

 

しかし、この商品の開発が実現すれば、航空機業界への参入が実現し、同時に、ロボットへの装着が可能なモータスピンドルの商品化も実現します。

 

 

 

 

ものづくり補助金にて

 

 

航空機部品メーカーの要望に応えるため、小型軽量・高トルク高速モータスピンドルの開発及び試作を2段階に分けて実施しました。

 

 

試作したモータスピンドルと特注コントローラ

 

 

本事業において試作開発したモータスピンドル及び特注コントローラは、当時、国内外の大手メーカーの既存品と比べ、小型軽量・高トルクをより低コストを実現する事が出来ました。

 

モータスピンドルは、主軸冷却性能・重量低減・最適重力バランス・主軸耐久性能において、優位性を実証する事ができました。

特注コントローラは、小型化・電源効率・多機能化において優位性を実証する事ができました。
この結果、航空機産業への本格参入の足掛かりを得る事でき、以降、受注に結びつけています。

 

 

メーカーとしての地位確立

 

 

レクサス株式会社は、同社にて設計したモータスピンドルの構成部品を協力会社(サプライヤー)に製作してもらい、同社にて組み立て・調整後、出荷する体制を整えております。

 

しかし、モータスピンドルがさらに小型軽量・高トルクを求められる様になり、一つ一つの構成部品の加工精度が求められ、組立後のモータスピンドルの精度もさらに高い数値が求められるようになってきました。

 

 

そこで同社では、各種測定機器を導入し、受入検査体制と出荷検査体制の充実をはかり、同社商品の信頼性向上に取り組んでこられました。

 

 

レクサス商品を支える検査機器たち

 

 

その結果、従来の自動車業界はもちろんの事、航空機・医療機器・工作機械関係等に販路が拡がるとともに、新たな案件に関する相談の連絡が続く状況が続いております。

 

 

これからのレクサス

 

 

レクサス株式会社が世に出すモータスピンドルは、類稀なる開発能力と、それを支える協力会社(サプライヤー)とのパートナーシップの上に成立しています。

 

2015年にはISO9001を取得し、品質向上への探求も継続して取り組んでいらっしゃいます。

 

 

実は、平成26年度補正のものづくり補助金で小型軽量・高トルクの高速モータスピンドルの試作開発に取り組んだ後、産業用ロボットとモータスピンドルを組み込んだシステムを構築すべく2度目のものづくり補助金にも取り組まれられました。

 

 

お客様のご要望の一歩先を目指す企業。

 

 

 

その為に、

常に新しい事に挑戦する企業。

 

 

それが、レクサス株式会社です。

 

これからが、ますます楽しみな事業者さんです。

 

 

最後に、お忙しい中、取材にご協力頂きました橋本社長。
本当に、ありがとうございます。

 

 

 

 

 

 

 

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