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パティシエがつくる成長の輪(㈲ソレイユ・ブラン)

今週のイチオシ事例は、1982年(昭和57年)に前身の会社を設立して以来、不破郡垂井町で

洋菓子の製造小売業を営んでいる有限会社ソレイユ・ブランです。

新店舗出店に際し、ものづくり補助金を新商品開発と設備投資に活用したチャレンジング

経営に興味を持った支援専門員の矢橋がその現場を取材してきました。

 

<当社店舗外観>

 

お菓子を製造/販売している会社

 

も多種多様であり、

 

・自社ブランドの製商品を自社で製造して自社の店舗で販売している、いわばSPA型

・得意な製品(完成品またはクリームや餡などの半製品)を他社に卸売するOEM型

・他社ブランドの商品をフランチャイジーとして自社店舗で販売するFC型

・それらの組み合わせ

などの業態があります。

 

 

冒頭からそのようなことを書くのは、当社には

 

2019年に大きな転機

 

があり、業態を大きく変えたからです。

 

それまでの当社は、

・1997年に始めた大手洋菓子店のフランチャイジー(FC)販売店2店舗と

・2010年に始めた自社ブランド洋菓子の製造/販売店1店舗(現在のソレイユブラン)

の3本柱でした。

 

ところが、FC販売店の1店舗の借地契約の継続ができなくなったため、

経営戦略の見直しを余儀なくされました。

 

 

そこで当社は、もう1店舗のFC販売店も撤退して、

 

自社ブランド製品の製造販売を選択して集中

 

することを決断しました。

 

一般的にフランチャイズ事業におけるフランチャイジーは、

・安定性が高く(ローリスク)

・自社独自の営業努力が少なくて済む(ローコスト)

という特性がありますが、

 

ここで当社は、ローリスク、ローコストを捨てたと言えます。

 

創業時からの顧客や製造ノウハウ、2010年からの自社ブランド店舗などの積み重ねが

あったとはいえ、傍目からは思い切った決断に見えます。

 

 

 

そして当社はすぐさま攻めの経営に転じ、

 

2020年にバウムクーヘンの店 グロースリングを開業

 

しました。

 

グロースリング(Growth Ring)は、成長の輪、と訳せます。

 

バウムクーヘンのお店らしい、しかも成長性を感じる名前です。

 

<当社のバウムクーヘン 左:ソフトタイプ 右:ハードタイプ>

 

製商品については、

 

当社のバウムクーヘンにはソフトタイプとハードタイプがあり、原材料にこだわって、

贈答用にも使える高品質な仕上がりになっています。

 

・小麦粉は北海道産

・卵は大垣市上石津町で生産されている桜卵(純国産鶏「さくら」が生む卵)

・バターはカルピスバター(乳酸菌飲料のカルピス(株)製)や発酵バター

 

など、厳選した原材料を使用しているため、

 

食べる前にパッケージを開封した瞬間に立ち上る芳醇な香りも楽しめます。

 

 

<グロースリング店舗:ソレイユブラン店舗の南隣>

 

 

店舗については、

 

ソレイユブランの店舗の南隣に別棟の建物を新築して、カフェを併設しました。

 

カフェの店内ではPCやスマホの充電ができるため、ビジネスにも使えます。

 

バウムクーヘン付のコーヒーを味わいながら、商談するだけでなく、

たまに養老山脈を眺めて癒されつつ、PCを使う仕事をするのもまた一興です。

 

<グロースリング店内 右奥にバウムクーヘン専用オーブンがあります>

 

<陽光が降り注ぐグロースリング店内からは養老山脈を見渡せます>

 

<カフェ店内 PCやスマホの充電ができるため仕事にも使えます>

 

<コーヒーはバウムクーヘン付です>

 

 

 

 

運営についてもまた、

 

とても戦略的です。

 

ソレイユブランとグロースリングをそれぞれ別の従業員チームで運営しつつ、

できるだけ休業日が重ならない営業スケジュールにしています。

 

これは、

・顧客はほぼ毎日当社のお菓子を購入できる

・従業員は自分が所属しない店の営業日に関係なく休める

・当社全体としては機会損失を最小化できる

 

顧客、従業員、経営の三方のwin-win-winを図る仕組みです。

 

<当社ウェブサイトの営業日カレンダー>

 

 

 

 

さて、バウムクーヘンは他の焼菓子と形状や製法が大きく違うことから、量産するためには

バウムクーヘン専用オーブン等が必要であるため、このバウムクーヘンの店の開業に際して

当社は

 

平成30年度補正ものづくり補助金を活用

 

しました。

 

バウムクーヘンの製造工程の順に導入した機器をご紹介すると以下の通りです。

 

<加熱式IHミキサー 原材料を入れるだけで最適な生地ができます

 

<バウムクーヘン専用オーブン 取材時には3本同時に焼いていました>

 

<バウムクーヘンスライサー 砂糖などをまぶした後で輪切りします> 

 

<高湿度冷蔵庫と急速冷凍庫 焼きたての品質を長く維持できます>

 

 

ところで、

 

岐阜県は魅力的な市場

 

なのでしょうか?

答えはそう、案外と魅力的な市場だと考えられます。

 

総務省統計局の家計調査の1世帯当たり品目別年間支出金額及び購入数量(二人以上の世帯)の

2019年~2021年平均の品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市(※)ランキング

※政令指定都市(川崎市,相模原市,浜松市,堺市及び北九州市)を含む52都市

 

における岐阜市の立ち位置を見ると、

 

菓子類では多くの品目で軒並み上位を占め、特に「他の和菓子」(羊羹と饅頭以外の和菓子)

では金沢市に次ぐ第2位です。

 

<総務省統計局 家計調査 品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング>

 

 

また、外食分野では、喫茶代と和食と洋食で第1位、外食総合でも第4位に輝いています。

 

<総務省統計局 家計調査 品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング>

 

 

この統計は岐阜市が対象ですが、体感的に岐阜県全体にも当てはまると思います。

 

都道府県別ランキングでは何でも中位になることが多い岐阜県民としては誇らしく、また、

食品/飲食関連ビジネスがもっと当地で繁栄することを期待したいところです。

 

 

 

 

私は今回、リスクを上手く取って成長することについて教えていただきました。

 

 

 

 

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