笑顔をつくるオーダー家具づくり（トマト工業（株））

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イチオシ事例

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今週のイチオシ事例は、関市で建材加工、不燃材・化粧板販売、OEM製造などの事業を展開する「トマト工業株式会社」さんです。

「笑顔をつくる工場にしよう。」という経営理念、「オープンでフェアで明るい社会をつくり会社と従業員の成長を通じて社会と地域に貢献する」という行動理念を掲げ、魅力的な取り組みを力強く素早く実行されています。

事業に関する内容をオープンにされており、内容が充実したホームページはもちろんの事、公式YouTubeサイトも随時更新中。

そんな特色ある当社の魅力をお伝えして参ります。

取材の当日に案内されたのは、「トマト工業カフェ」という綺麗な応接室です。営業時間中は応接室、休憩時間中は従業員の方の休憩室として使われています。室内には当社の製品が数多く設置されており、見て触って体験する事ができます。

トマト工業カフェの様子

平成25年度ものづくり補助金で取り組んだのは、自社製化粧板を使ったオーダー家具の一貫製造販売です。

家具のオーダー製作には熟練職人の手が多くかかります。補助事業では「フェルダーフォーマット4CNCマシニングセンター」を導入して技術開発に取り組み、熟練職人の手を借りずして自社製化粧板を効率的に生産できるようになりました。

そして、現在では全国各地に高品質なオーダー家具を送り出しています。

「フェルダーフォーマット4CNCマシニングセンター」の外観

加工の様子を紹介した動画が公式YouTubeにアップされています。字幕を使って非常に丁寧かつ分かりやすく解説されている事が印象に残りました。

必見！最新加工機で収納家具を制作する現場

完成した家具は社内のカフェでも活用されています。

特徴的なのは、「トマトイレブン」という当社が開発した社内コンビニ専用家具です。従業員の方の嗜好品を集めたミニコンビニで、納入する商品を要望してアレンジする事もできるそうです。

「トマトイレブン」の外観（一見普通の家具ですが…）

扉を開けてみると、冷蔵庫、電子レンジ、レトルト食品、お菓子、カップラーメンなどが無駄なく並べられています。高さも幅もジャストフィットしていますが、これはオーダー家具だからこそ。冷蔵庫や電子レンジだけでなくカップラーメンの高さも計算して、ぴったりサイズの収納家具を製造されたとの事です。

「トマトイレブン」の中身（収納物に完全フィット！）

既製品の家具では難しい寸法設計もオーダーメイドなら自由自在ですね。

従業員が働きやすい環境が整っており、ホームページ上の「トマト工業で働くメリット」というコーナーに分かりやすく記載されています。当社ならではの取り組みをいくつかご紹介します。

〇圧倒的な年間休日数

年間休日は驚きの「年間125日」で、岐阜県内の小規模製造業者でこれだけの休日数を誇るところはかなり少ないです。

〇タイピングのスピードアップで報奨金

PC操作において生産性と直結するタイピングのスピードによって、会社からお金を貰える制度です。私だったら一生懸命練習します(笑)

〇スキルアップの応援

本屋さんで自己啓発本、ビジネス本、スキルアップ本を購入すると会社から全額補助が出る制度です。休憩室の一角には、資格取得用テキストやビジネス本が沢山並んだ自社製収納家具が設置されています。

社長ご自身も中小企業診断士や1級販売士の資格を取得されており、従業員の方にも自ら学んで自ら変わっていく事を促しています。

書籍収納家具（こちらも高さがピッタリです）

他にも、長期インターンシップ生の受入、地域の方々との交流など、補助事業以外にも様々な事に取り組んでいます。

こうした当社の取り組みは国からも高い評価を受けており、2020年11月には「はばたく中小企業・小規模事業者300社」に選定されました。

対象となるのは全国でわずか300社、岐阜県から選出されたのは当社を含めた10社という、名誉ある表彰制度です。

上の画像をクリックすると、当社の紹介部分が開きます。

個人的に印象に残っているのは、ホームページで公開されている財務情報です。

売上高の推移を掲載している中小企業はたまにありますが、経常利益の推移、キャッシュフロー計算書、財務分析の結果まで公開している中小企業はほとんど見かけません。

なお、売上高の推移表は圧倒的な右肩上がりです。従業員を笑顔にする会社の底力を思い知らされました。

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